双極性障害の薬

Girl is worried

人の心は正常な場合、つまり病気ではない場合も浮き沈みをします。
上司に怒られてションボリ落ち込んだり、友達と遊んで楽しくなったり、いわば普段から私たちはごくごく軽微な「うつ」と「躁」の間を行き来しているといえます。しかし、やはりそれは双極性障害とは異なります。双極性障害になってしまうと、「上司に怒られる」「友達と遊ぶ」という心を動かすハッキリとしたきっかけがない場合も、心が落ち込んだり楽しくなったりしてしまうようになります。まったく気にする必要のないことで命を絶ちたいと思うほど気分が落ち込んだり、特に理由もなく呵々大笑して大盤振る舞いしたくなるほど意識が高揚したりしてしまうのは、やはり正常とは言えません。

というわけで、心を正常に戻すための治療が行われます。双極性障害の場合、薬を飲むことで治療は可能です。
「心の病気」というと、どうしても物理的な治療は無理だと思われがちですし、実際、カウンセリングなどを利用して状況を改善する場合もあります。
しかし、心の働きというのは、突き詰めてみれば物理的な現象です。人が物を考えたり何かを感じたりするのは脳内を電気信号が巡り、神経伝達物質が存在するからです。その働きが異常になっているのが「心の病気」であり、双極性障害なのです。
異常なのを正常に戻すための薬として使われるのは、気分安定剤です。極端なハイとローの行き来を抑え、心が中間を保っていられるように作用するのがこの薬です。
安定剤を服用することで心は徐々に中間を保つ状態に慣れ、固定されて、意味もなく双極に動くことがなくなっていくのです。